税理士試験で身につくこと|税理士試験14年のベテラン受験生が解説

税理士試験【メンタル】

こんにちは、ヤマゴリです。

税理士試験を受験しようと思ったとき、

「税理士試験って、どんな試験なんだろう?」

と調べる人は多いと思います。

税理士試験は、一般的な資格試験とは少し違います。

マークシート方式ではありません。

さらに税法科目によっては、計算問題50点、理論問題50点の合計100点という構成になっています。

そして、多くの受験生を苦しめるのが、この「理論問題」です。

理論問題では、税法の条文や理論を覚え、それを試験本番で答案としてアウトプットする必要があります。

つまり、簡単に言ってしまえば、

「参考書の内容を覚えて、試験本番で正確に書く」

という力が求められるのです。

これを初めて知ったとき、私はこう思いました。

「今どきの試験で丸暗記なんて、時代遅れも甚だしい。」

「そんな丸暗記をするくらいなら、もっと知識や理解を深めることに時間を使ったほうがいいんじゃないか?」

そう思ったことがあります。

もしかすると、この記事を読んでいるあなたも同じように感じているかもしれません。

しかし、税理士試験を14年間受験してきた私からすると、断言できることがあります。

税理士試験には、勉強することで身につくものがあります。

それは、単なる税金の知識だけではありません。

税理士試験に立ち向かうことで、仕事や日常生活にもつながる能力が身につくと私は感じています。

今回は、税理士試験14年の受験経験から、私が実際に感じている「税理士試験で身につくこと」を紹介します。

税理士試験で身につくこと①文章の読解力

まず1つ目は、文章を正確に読む力です。

これは、税理士試験を勉強してきて、私自身がかなり身についたと感じている能力です。

今の時代、

「分からないことがあればChatGPTなどのAIに聞けばいい」

と考える人もいると思います。

もちろん、AIを活用することで、分からないことを効率よく調べることができます。

しかし、AIに質問したことがある人なら分かると思います。

質問すると、ものすごい量の文章が返ってくることがあります。

「いや、こんなに長い文章、全部読めないよ……」

と思った経験はないでしょうか。

そして、日本語というのは非常に難しいものです。

たった一文字、あるいは一つの言葉が変わるだけで、文章の意味が大きく変わることがあります。

例えば、

「〇〇ができる。」

と、

「〇〇以外はできる。」

では、似たような文章に見えても、意味はまったく違います。

税理士試験の理論問題では、こうした文章の細かい違いを正確に読み取る必要があります。

「この場合はできるのか?」

「この場合はできないのか?」

「例外はあるのか?」

「この言葉は何を修飾しているのか?」

こうしたことを一つひとつ確認しながら、理論を覚えていきます。

理論暗記というと、

「ただ文章を丸暗記しているだけ」

と思われるかもしれません。

しかし、実際にやってみると、そう単純ではありません。

一文字一文字を読み、文章の意味を確認し、それを何度も繰り返していく。

その過程で、

「文章を正確に読む力」

が少しずつ鍛えられていきます。

これは、仕事でも非常に役立つ能力だと思います。

メール、契約書、税法、社内資料など、仕事では「文章を正しく読む」という場面がたくさんあります。

税理士試験の理論暗記は、そうした力を鍛えるトレーニングにもなるのです。

税理士試験で身につくこと②難しい本を読むことへの抵抗がなくなる

2つ目は、難しい文章を読むことへの抵抗がなくなることです。

皆さんも一度くらい、

「法律って、なんでこんなに分かりにくいんだ……」

と思ったことがあるのではないでしょうか。

法律は、文章だけで内容を正確に伝えなければなりません。

さらに、

「この場合はどうするのか?」

「例外の場合はどうするのか?」

「この条件を満たした場合はどうなるのか?」

など、さまざまなケースを想定して文章が作られています。

そのため、どうしても文章が複雑になります。

税理士試験では、そんな法律や税法の文章を何度も読みます。

最初は、

「何を言っているのか全然分からない……」

と思うこともあります。

しかし、何度も読んでいるうちに、少しずつ文章の構造が見えるようになってきます。

すると、面白いことが起こります。

税法の文章に慣れてくると、

普通の解説書やビジネス書が、とても読みやすく感じるようになります。

もちろん、すべての本が簡単に感じるわけではありません。

それでも、

「難しい文章だから読むのをやめよう」

という抵抗感はかなり減ります。

これは、税理士試験を通して得られる大きな財産だと思います。

税理士試験で身につくこと③諦めない「ど根性」が身につく

そして3つ目。

私が個人的に一番大きいと思っているのが、

諦めない「ど根性」

です。

突然ですが、良い仕事をするために必要なものは何だと思いますか?

発想力でしょうか。

ひらめきでしょうか。

論理的思考力でしょうか。

もちろん、これらも仕事をするうえで大切です。

しかし、私はそれだけではないと思っています。

仕事で一番大切なものの一つ。

それは、

「諦めないこと」

です。

私は仕事というのは、

「スクラップ&ビルドの繰り返し」

だと思っています。

自分で「これはいい」と思ったものを作る。

それを人にプレゼンする。

しかし、採用されない。

「ボツ」になる。

それでも、また考える。

また作る。

そして、また提案する。

この繰り返しです。

仕事では、自分が一生懸命作ったものが簡単に受け入れられないこともあります。

そんなときに、

「もういいや」

と諦めてしまえば、そこで終わりです。

それでも、

「じゃあ、次はどうする?」

と考えて、また立ち上がる。

これには相当な根性が必要です。

そして、税理士試験は、この「諦めない力」を鍛えるには、かなり厳しい環境だと思います。

なぜなら、勉強したからといって、必ず合格できるわけではないからです。

1年勉強して不合格。

2年勉強して不合格。

それでも、また勉強する。

私自身、税理士試験を14年間受験してきました。

何度も、

「もうやめようかな」

と思いました。

それでも、また勉強してきました。

だからこそ、

「不合格になっても、また立ち上がる」

という力は、かなり鍛えられたと思っています。

これは、税理士試験を通して身についた大きな財産です。

「丸暗記なんて意味がない」と思っている人へ

ここまで、税理士試験で身につくものについて、いろいろ書いてきました。

しかし、最後に私が受験生時代からずっと思っていることを書きたいと思います。

もしあなたが、

「税理士試験の理論暗記なんて意味がない」

と思って、税理士試験を諦めようとしているとします。

その時間を使って、

「もっと新しいことを勉強しよう」

「もっと新しいアイデアを考えよう」

「社会に大きなインパクトを与えるようなことをしよう」

と考えるのも、一つの選択肢です。

そして、本当にそれを実行できるのであれば、私はその道に進んでもいいと思います。

ただ、ここで一度、自分自身に問いかけてみてほしいのです。

「税理士試験の勉強をやめた、その時間を本当に有効に使いますか?」

これは、私自身にも向けている質問です。

税理士試験の勉強をやめたら、その時間で新しいビジネスを始めるでしょうか。

新しい知識を身につけるでしょうか。

新しいアイデアを形にするでしょうか。

それとも、

スマホを触る。

ドラマを見る。

漫画を読む。

YouTubeを見る。

結局、そんな時間に変わってしまうのではないでしょうか。

私は、自分自身については、かなりの確率でそうなると思っています。

だからこそ、

「どうせ何もしない時間になるくらいなら、理論暗記をやったほうがいい」

と思っています。

理論暗記が楽しいとは言いません。

むしろ、苦しいです。

何度覚えても忘れます。

覚えたと思ったら、次の日には抜けています。

それでも、机に向かう。

また覚える。

また忘れる。

そして、また覚える。

その繰り返しです。

しかし、その過程で身につくものは、税法の知識だけではありません。

文章を正確に読む力。

難しい文章に立ち向かう力。

そして、何度失敗しても立ち上がる力。

これらは、税理士試験に合格した後にも役立つものだと思います。

まとめ|税理士試験の勉強は「資格」だけを手に入れるためのものではない

税理士試験は、決して簡単な試験ではありません。

特に、理論暗記は、

「今どき、こんな丸暗記をする必要があるの?」

と思ってしまう人もいるでしょう。

私も最初はそう思いました。

しかし、税理士試験を14年間受験してきた今は、少し考え方が変わりました。

税理士試験で身につくものは、税法の知識だけではありません。

私が実際に感じているのは、

  • 文章を正確に読む力
  • 難しい文章を読む力
  • 諦めずに努力する力

です。

そして、これらは税理士試験に合格するためだけに必要な能力ではありません。

仕事をするうえでも、人生のさまざまな場面でも役に立つ力だと思います。

税理士試験は、資格を取得するための試験です。

しかし、それだけではありません。

長い時間をかけて一つの目標に向かって努力する過程そのものにも、意味がある。

14年間受験してきた私は、今ではそう考えています。

もし今、

「こんな理論暗記を続けていて、本当に意味があるのかな?」

と思っている受験生がいたら、この記事が少しでも参考になれば嬉しいです。

今日も一緒に頑張りましょう。

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